今回は、Amazonのロングテール戦略を理解したうえで出品者が取るべきAmazonを使ったせどりの戦略を考えたいと思います。私はAmazonでの販売を始めて半年ほどが経過しました。リサーチして、利益が出る商品を仕入れて、FBAに納品する。すると勝手に商品が売れて、勝手にAmazonが発送などの対応を行ってくれる。
だからこそ、Amazonの戦略や私がAmazonで販売を行ううえで取るべき戦略については、あまり考えたことがありませんでした。今回はご紹介するというよりもAmazonと出品者の戦略を理解するうえでまとめた私自身のメモという位置づけです。あまり興味のない方読み飛ばしてください。
Amazonのロングテール戦略
Amazonを語るうえで無視することができないのが、このAmazonのロングテール戦略です。どんな商品でも、とにかく広くラインナップしておくことで、お客様が探していた商品をAmazonで見つけるという感動体験をすることができます。この体験をしたお客様は、まずはAmazonを探せば目当ての商品を見つけることができるかもしれないというイメージを植え付けらます。
これはイメージにとどまらず、実際に行動として実践されています。Amazonなら見つかるという感動体験をしたお客さまはマニアックな商品だけでなく、日用品など、どこのお店でも手に入れられるものもAmazonで購入するようになるのです。日用品や人気家電などの主要商品でも当然売上を伸ばしますが、それと同様にマニアックな商品でもしっかりと売上を伸ばす。それがAmazonの目指す姿であり、ロングテール戦略の考え方です。
ロングテール(長い尻尾)とは、簡単に言えば、品ぞろえの幅の広さを表すものであると言えます。一般的な店舗では、マニアックな商品は陳列するスペースに制限があることから、安売りなどをすることでこのマニアックな商品を利益ド返しで売り場から排除していきます。一方で、Amazonは、このマニアックな商品からもしっかりと利益を得ています。
Amazonで本が売れる理由とロングテール戦略
この戦略はインターネットで販売するAmazonだからこそ取りえる戦略です。実店舗では、売り場が限られているため、いつ売れるのかわからない商品を陳列するスペースはありません。マニアックな商品ではなく、多くの人が欲しいと思える売れ筋の商品を中心に陳列しなければなりません。
Amazonはもともとインターネットで本を売り始めたのが始まりです。そして、多種多様な本が日々膨大な勢いで出版されていますので、他の商品に比べ、販売されるタイトルの数が多いです。にもかかわらず、本はある人にとっては全く興味のない本でも、ある人にとっては非常に価値のある本であることがあります。
当然ベストセラーと呼ばれる売れ筋商品のラインナップも必要ですが、マニアックな本もラインナップする必要があります。すなわち、広く商品をラインナップをする必要がある本とロングテール戦略の親和性は非常に高かったと言えます。
実店舗でも小型の書店よりもジュンク堂などの大型書店に人気が集まるのはこのような理由によるものと考えられます。本は品ぞろえが命というわけです。しかし、大型書店でも陳列スペースには限界がありますので、すべてのお客様のニーズを満たすことはできません。それ故、Amazonで本を買うのです。
ブックオフでせどりができてAmazonで売れる理由
さて、ブックオフの漫画コーナーで考えてみましょう。ブックオフでいえば、ワンピースや名探偵コナンなどの超人気商品を中心にラインナップする必要があります。一方で、一部の顧客のみが求めるようなニッチな商品は必然的に売れ残ってしまいます。売れ残れば、在庫を回転させなければならないため、100円棚に行くことになります。当然、たまたまそのニッチな商品を探している人がその店舗を訪れて買ってくれることもありますが、その可能性は極めて低いです。
結局ブックオフに限らず、実店舗を持ち、マニアックな商品を中心に在庫を回転させなければならない小売店は安売りをして、在庫をはけさせる必要があります。その在庫はじっくり待てば、もしくは全国規模で考えれば売れる商品だったとしてもです。
それ故、せどりができるし、Amazonで売ることができるのです。
Amazonでセラーとして生き残るために
Amazonであれば、売り場面積は実質的に無制限であり、ニッチな商品も陳列することができます。セラー側の観点で考えれば、ニッチな商品でも売れていくAmazonの利点とブックオフでは売れ残ってしまうというミスマッチを利用して利益を出していくということをしっかり理解する必要があります。そのため、あまりランキングや回転率にこだわりすぎずに、ランキングが低い商品でも利益が取れる商品であればガンガン仕入れるべきと考えています。
この構造はAmazonでセラーとして生き残っていくために知っておくべきものであると言えます。